鈴なりの 柘榴色づく頃 密やかに 君恋い慕う 埃風の なかに揺るるよ その赤き実は 一輪の花 恋をしてしまいました 狂い始めた歯車を どれくらい巻き戻せば ふたりは出会えますか 柘榴の実 ひとりでに壊れてく 雫れた涙は紅く 剥がれかけた仮面をつけたままで 誰もいない世界へ 秘め事が ひとつふたつ 知らぬ間に 熟れて落ちてく 叶わぬ恋だとしても 狂い始めた歯車は どうしても止められず このまま壊してしまおうか 戯れ言よ ただの一度でさえも 言葉にしたことなどなく 寄せ集めた 優しさ放り投げて 誰もいない世界へ 柘榴の実 ひとりでに壊れてく 雫れた涙は紅く 剥がれかけた仮面を脱ぎ捨てたら 君のいない世界へ 君のいない世界へ 鈴なりの 柘榴色づく頃 秘め事が ひとつふたつ