Autumn 秋には秋なりの 風のふく向きがあって 何を準備するでもなく ぼくたちは恋に落ちた 流れのように静かに 結論も追わずに愛し合った 最期の筋書きも知らぬまま この声が届くように 微かでも聞こえるように 耳を澄ましておくれ たとえそれが ぼくへの憐みであっても Autumn 君には君なりの 今の日常があって もう色ぬけの想いは 折りたたまれているはず 今の君がどこにいて 何色の空を見上げてても 変わらずぼくは君のうたをうたう この声が届くなら 誰にも気付かれぬように 涙ながしておくれ たとえそれが 君なりの誠実じゃなくても 足もとに積もる枯葉を宥める様に ぼくは俯いたまま Autumn ぼくにはぼくなりの 今の生活があって まだここに居すわったまま こうして君のうたを描く もしも君がここにいて ぼくの横で音符をなぞってたなら その時ぼくは何をうたうのだろう この声が届くなら 何を咎めるでもなく 涙ながしておくれ たとえそれが 君にとって真実でなくても