荒んでしまった世界に背を向け シニシズムを独り謳っていた 白い目をした 豚の惨めで汚れた大衆演劇 そんな劇場にも 突拍子もなく光が差した 悪魔の罠か? はたまた天使の生まれ変わりか? 生き辛さに抗うことで 痛みが増すのなら このまちも抜け出して 幸福を知ってしまいたいね 例えばそれが死にゆくみちだろうと この手を離したくない どうぞ私と朽ち果ててください 赤らんでしまった素肌が 何より愛おしくて愛おしいのだ 奇麗な目をした天使だ 天使よりも天使だった ああ 悪夢だ 悪夢だ 生き辛さに打ちひしがれて 本当の痛みを知ったから あの海に駆け出して この命ごと投げ出したいね だめだよな僕は だめだったんだよな僕ら 瞼を開きたくない どうか僕もさ連れてってください あの頃の僕ら 日々に 罅に あなたに注いでいた おもいのたけを 僕はさ 幸せだったよ 「間違っていたかな」 そんなのあなたに聞いたら きっと怒るでしょう? そうだ幸せだった! 生き辛さを噛みしめることで ただ前を向けるから 心臓を抱きしめて 溢れんばかりを愛してみるよ たとえばそれが馬鹿な一人芝居でも 独りだと思いたくない 『どうぞあなたは生きてください』