指の隙間を抜けていく するりと風が糸のように 空の結び目解けてゆく ああ届きそうで届かない 大切なものはいつも形が見えなくて 掴んでいるのかどうかも 分からないまま 気づいた時には手放していたりして あの空の青にそっと 混ざっているのだろう 直立二足歩行への 進化の意図は分からないけれど 翼はないから 傷だらけになった この両手を過信して 生きていくしかないんだ 指の隙間を抜けていく するりと風が糸のように 空の結び目解けていく ああ届きそうで届かない 奪ったり壊したり 傷つけたりすることも 容易いその手 その手を取り合えば 救える誰かがいること 掴める夢があること 僕はもう離さないと決めた 指の隙間を抜けていく するりと風が糸のように 空の結び目解けていく ああ届きそうで届きそうで その欠片に触れるため 僕は手を伸ばし続ける あの日の夢は消えてない さあ届くまで何度も