なんてことはないんだ、 初めから間違ってたんだから。 正しい関係に戻っただけ、 そうでしょ? 糸くずのように絡まった 未練がましい想いを、 吐き出せるほど 優しくはないんだよ。 どうかお幸せに、なんて。 手放して初めて知った、 私無しでも進んでいけるんだ。 恋人になり損なった ふたりの日々を 想い描いたりして、 馬鹿みたいね。 何もなかったかのように、 また笑えるから。 浴槽に沈めた記憶が 染みになっていた。 振り出しに戻っても、 また愛してしまうよなぁ。 生活は続くのです。 答え合わせして気づいた。 意気地なしのあなたが欲しかった。 明けない夜がないのが これほど苦しいなんて。 手放して初めて知った、 私無しでも進んでいけるんだ。 運命になり損なったふたりの日々は きっと重ねられない、 戻らないのです。