ブリキの箱庭に詰めた宝物 星型画用紙はお気に入りの色 "げんきですか?" 遠い未来へ綴じたことば 泥だらけの小さなくつで 足跡残したあの日 もう戻れない道程に置いてきた 背伸びをしたひとかけの幼心 いくつも拾い集めた夢を抱え 立ちすくむ 想い描いたものは不確かな未来 いつしかこの詩もこの町も 忘れてくのかな 朽ちた宝の地図は引き出しのなかに きらきら雨上がり 虹をかけた空 木の葉のトンネルはヒミツの入口 切り取られた景色のなかで息づく いくつも拾い集めた夢は 覚めてゆくもので きっと明日も晴れる それだけの未来 いつしかこの詩もこの町も 忘れてくのかな 綴じたことばは今も箱庭のなかに