そう、憶えて…あぁ、忘れる…。 だからさぁ、見てたもの、 あなたに話すよ。 笑顔が満たすもの。 涙は果てぬこと。 あなたを好きなこと。 掻き集めた「情景のキス」を、 さぁ、君に。 そのキスを君は愛す誰かへ。 冬の都市、 覆い尽くしてく巨人のような雲が、 ニヤリと睨んで…。 影から見えるもの。 光は絶えぬこと。 あなたを好きなこと。 掻き集めた「ガラクタの宝」は、 放たれる日を待ち、空へ。 ひとつの音に、ひとつの願い。 実体なんて知んない、ひとつの塊。 この雪が溶けてしまう前、 光速以上の速さで、とどけ。 僕らの違うとこ。 僕らに等しいとこ。 自分らで歩くこと。 掻き集めた「心情のキス」を、 さぁ、君に。 そのキスを君は愛す誰かへ。 詰めた「情景のキス」を、 さぁ、君に。 そのキスを君は愛す誰かへ… それで。 あぁ、忘れて…そう、憶える。 それでも、愛しいんだ。 ただね、もう、それだけ。