予測変換であなたの文字が出るの 私に染み付いて 落ちてくれやしないの 乾かない私の生活、 ボヤけて滲んだ八月 そんなこと知らずに回る コインランドリー 降り頻る日差し向こう 揺れるアスファルト 湿るTシャツすらも 脱いでしまいたいよ 溜まる生活の記録、 募る思いとすべき選択 意識するほど絡まっていく私 「例年を上回る」 ニュースキャスターは言う 今年も同じかな、私一人呟く グルグルただ回る、 コインランドリー眺め あなたのその横顔思い出すの 乾かないで もう少しあと少しこのままの距離で 隣に居させて 暑くたってかまわないから 過ぎゆく夏に あなたを置いていかないわ 温い風が言葉を濁して攫った 夜空の三角をあなたと二人見たいの ジメったい夜 天井を見つめそう願うよ 冷めやらない私の微熱、 扇風機が前髪揺らす こんな夜にあなたに会えたなら 乾かないで もう少しあと少しこのままの距離で 隣に居させて 暑くたってかまわないから 過ぎゆく夏に私を置いていかないで ザラつく声に耳を傾けていたいの 次の季節も来年になったって あなたの声匂い表情も 隣で感じていたいわ きっと暑いのは 夏だけのせいじゃないな もう戻れないよ この夏だけじゃ終わらせないで このTシャツが乾いても