手袋したままの手に 白い息吹きかけた 街はにぎやか バーゲンセール 人込みの中 ざわめきを包むように 音もなく雪が降る いつもふたりで 待ち合わせてた カフェテラスにも 鈴の音 響き出す 街並みは たくさんの 思い出があふれてる こんなに こんなに 寒い午後は 誰もが 急ぎ足で過ぎる あなためいない 初めての冬 今だけ 立ち止まらせて 角の店であなたへの クリスマス・プレゼント お店の人が あきれるくらい 迷って決めた 街路樹をツリーにして 飾られた電飾が きらめく冬が 一番好きな 季節だった 静かに 夕闇が近づけば 街灯が 温かく ともりだす 本当は 本当は 泣きたいけど あなたと過ごした あの日々を 悲しみだけで 塗り潰したら 今より 辛くなるだけ こんなに こんなに 寒い午後は 誰もが 急ぎ足で過ぎる あなたのいない 初めての冬 一人で 歩き出さなきゃ