鏡か布か見紛う水面に すう、とこの手を差し入れて かき乱してみたくなるけれど それが命取り 予感が笛鳴らしたけど 空を降りて 足を取られ 波へ 極楽鳥 風に揺れる 海沿いの中央分離帯 力抜いて あなたの手に 身を委ねれば傷つかない 楽園顔の日差しに 心奪われて 人魚のふりで 泳ぐあなたの好きなこの色 侵食したあなたの価値観が 何度も傷に塩を塗る 温度差とは恐ろしいものだ やっと立ち止まる 最後の糸が切れぬように 忘れたふりしていたキイを開けて 記憶に胸つかまれても 明日にはなくす感情と識って 極楽鳥 風に揺れる 海沿いの中央分離帯 次の風に吹かれたなら あなたにはもう傷つかない かわく時までオレンジの翼を広げて 誰より自由に泳ぐ私の好きなこの色