何年振りかまた戻ってきた 回遊魚のような君 カメラ片手にシャッターだらけの 商店街眺めてる 昔の君が思うほど 本当の僕は大きくない 朽ちたりとってつけてみたり 訳がわからないや 成熟拒んで箱庭の中 わんわん泣いていた君が 静かに涙を流すのを見て 大人になったこと知る 思いきって階段飛んで 衝撃のなさに戸惑って 君が記憶なぞるそのたび 引きとめたくなってしまうよ 君にどう見えた? 「本当の僕」なんて そんなの在るのかな 僕も君も 明日には変わってるのに もう帰るんだね 人混みの中に だんだん短くなってく 本当は知ってる今の君にはもう 居場所がちゃんと有る 君の中だけの 「本当の僕」なんて そんなの幻と 僕はずっと そうやって拗ねてきたんだ 君の中だけの 「本当の僕」でも 消えないで 消さないで 消えないで 忘れないでおくれよ 人の記憶はいつまで経っても カセットテープ仕様で いつか擦り切れるとしても またねと手を振るんだ