「じっと街の中で人混みの中で うずくまることにしたのですが ちっとも身体は 透けてゆきませんでした ほんのりと少しだけの 花の匂いを残して 透明になっていたかったのに」 消えたがる身体 心 消えない 悲しくても悲しみになれずに 街に埋もれたり 待ったりしたり 続けていれば「いつか透明に……」 「透明とて綺麗でなく 汚さを隠すシャボンじゃ 消えないけれど 壊しても壊しても戻るカラダに 誰でもない 誰かの擽りにイラついて……」 消えたがる身体 心 消えない 悲しいほど悲しみになれずに 街に埋もれたり 待ったりしたり 続けていれば…… からだ 情報量の多い肌が うすれやがて 消えてゆく さらば、この世と 泳ぐように 魚のように 透明 つきのひかりにてらされて てがみはあおくなるでしょう ひとがさかなとよぶものは みんなだれかのてがみです からだ 情報量の多い肌も うすれやがて 消えてゆく さらば、この世と 泳ぐように 魚のような 透明 からだ 情報量の多い肌よ うすれやがて 消えてゆけ さらば、この世と 泳ぐように 魚のように 透明 つきのひかりにじゃまされて てがみはとどいてしまうでしょう ひとがさかなとよぶものは いきてもしんでも おなじでしょう