映画館の全部が 明るくなるときだって、 これで終わりだって私は、 少しもわからなかった。 あの子達はそれから、 どう生きて行くのだろう。 私はこれから、 どこへ歩いて行くのだろう。 手のひらのあかりが、舞うように、 貴方の笑う顔、覆ったの。 時計の針は座り込んじゃって、 少し眠ろう、って誘うから。 探していたものは、何だっけ。 今は少し、思い出せないや。 行く宛を失くした「ら~、」 鳴いた。 誰か、傍に届けばいいけど。 朝の小鳥たちはいつも、 明日の目印を 置いてくれているようで、 私はそれを、 とっても楽しみにしていて。 こんなことならきっと、 カレンダーはずっと 素晴らしいばかりで、 たった自分だけが、 ただ自分だけが! 遅刻しているだけなんだって、 あの子はそう信じているのでした。 嘘吐の鳥は、 見たことの無い 景色のお話ばかりする。 それは、 歩む痛みを忘れられるように。 明る貴方を覚えていられるように。 手のひらのあかりが、踊るように、 私の眩む顔、隠したの。 時計の針は座り込んじゃって、 少し話そう、って誘うから。 泣いていたことは何だっけ。 今は少し、思い出せないや。 行く宛を失くした「ら~、」 鳴いた。 貴方の傍を、歩ければいいけど。 こんなに大変な 思いをしたんだから、 私達はきっと幸せになれるはず! ねぇ、起きて! ついたんだよ! これでもう安心だよ! カーテンの向こうは 素晴らしいお花畑で、 私たちは楽しく笑って暮らすんだ! 遅刻しているだけなんだ。 私が悪いだけなんだ。 あの子はそう信じているのでした。 嘘吐の鳥は、 見たことの無い景色のお話を繰り 返す。 それは、 あの子の夢が醒めないように。 代わりに私を呪うように。 夢の続きはもう踊れはしないし。 朝が光と私を裂けぶの。 風が凪いだ日を覚えていて。 それだけで、 それだけで。 きっと安心だから。 手のひらのあかりが、舞うように、 貴方の笑う顔、覆ったの。 時計の針は座り込んじゃって、 少し眠ろう、って誘うから。 探していたものは、貴方なの。 羽の落とした声がした。 行く宛を失くした「ら~、」 鳴いて。 貴方の傍で息ていたいのに。
