静かなギターのアルペジオ こごえる街を窓越しに見ている コーヒーの湯気が ゆっくりほどけていく夜 今日もまた 抱えきれない タスクの海を泳いできた ため息ひとつ 鍵を回せば 帰り道より 静かな部屋 手袋のまま 灯りをつけて かばんを置いたら 会話はゼロ テーブルの上そっと 小さなツリーが まだここにいてくれる 誰のためでもなく 自分のために灯した光 ほんの少しだけ 胸の奥があたたかい 小さな小さなクリスマスツリー 揺れる灯りが そっと寄りそう ひとりでも ひとりじゃない そんな気がして笑えたの 小さな小さなクリスマスツリー 飾りつけたのは 去年のままでも だいじょうぶ 今日はこれでいい わたしの冬に きらめく光 冷えた手を カップで温め 好きな歌を流しながら 時間だけが わたしを追い越す そんな夜もあったっけ 泣きたいほどじゃないけど 少しだけ 胸がきゅっとなる でもあなたのとなりより このツリーの光が 今日のわたしには似合う 思い出すたび ひとつひとつを抱きしめたい どんな冬にも 小さな灯りはあるから 小さな小さなクリスマスツリー やさしい影が 部屋に広がる ぶきようなわたしだけど これくらいの幸せならわかる 小さな小さなクリスマスツリー ほんの少しの ぬくもりがあれば 明日もういちど 歩いていける わたしだけの 光の季節 窓の外では誰かのベルが 遠くで聞こえているけど こんやのわたしには この小さな木のツリーでじゅうぶん 静かに夜がおりてくる
