この街の景色にも慣れてきて 風の色は 気付いた時には透明で 酷くかじかんでしまった両手を 僕はそっと ポケットに隠したんだ 通り雨の後の交差点 粒になってキラッと舞って 虹ができる 駅に着くまでずっと考えたんだ どんな顔で どんな言葉をかけようかって 吐く息が白い事 冷たい手を繋ぐ事 今までとはちょっと違うんだ 言葉では表せない 心の中の声を 伝えたいな 通り過ぎてくその一瞬を 掴まえる事が どれ位難しいか 僕らはもう知っていて それでも踏み出した その一歩が 僕らだけの未来に変わってくれれば それでいいって思ってる もう戻れない道を歩いてる それはいつも同じだった筈なのに 酷く怖くなって 目を瞑ったんだ そしたらほら瞼の裏で 君が笑ってた こうして思いを綴ったり 眠れない夜を過ごしたり 今までとはちょっと違うんだ 言葉では足りないや 心の中の景色を 描いていけるかなぁ? 消えてなくなるこの一瞬を 抱きしめる事は あまりにも無意味だって そんな事考えてたけど 迷わず君の事を抱きしめたこの腕が "そんなんじゃない"って 教えてる 暗闇の中で誰かが呼んでた バランスが崩れだしてた 動けなくなって泣き出した僕の前に いつでも君はいたんだ 呼吸の速さや 心臓の打つ音 今までとはちょっと違うな 違うな… 君と生きている 今この瞬間を 掴まえる事がどれ位難しいか 僕らはもう知っていて それでも踏み出したこの一歩で 僕らなりの幸せに 変えていければいい それでいいって決めたんだ