香り始めた 夏の兆し 迷い憧れた 姿の私 正しさを求めることよりも 難しさを選んだ日のこと 可能な限りの特別を 求めてしまうのは人の愚かさで そのまま このまま ありのまま それだけでよかった 転んで 澱んで 霞んで 惜しんで 嘲笑って そのひとつが たったひとつが 遊んで 学んで 好んで 慈しんで 労って そうやって生きていけるといいな 動きを止める 壊れた時計 渇きを覚える かすめた目には 明瞭さを求めることよりも 曖昧さを選んだ日のこと 朧げな月は見守るように 微量の光で闇をはらって そのまま このまま ありのまま それだけでよかった 悩んで 沈んで 拒んで 力んで すり減って そのひとつが たったひとつが 並んで 進んで 励んで 喜んで 笑って そうやって生きていけるといいな 転んで 澱んで 霞んで 惜しんで 嘲笑って そのひとつが たったひとつが 遊んで 学んで 好んで 慈しんで 労って そうやって生きていけるといいな