私は知らない

歌詞

愛を知らない子供たちに 歌う子守唄 私は知らない 安らぎを忘れた 大人たちにかける言葉を 私は知らない 私は知らない 人を守る術を 私は知らない 何にも知らない 原発の日雇いで 放射能で被爆したおじさんが 虫けらみたいに弱るのを 都会の夜は黙殺する 私は知らない 人を救う術を 私は知らない 何にも知らない 私は知らない きれいな未来を あるのは泥のように 続いてゆく日々 泥の上に花を 咲かすその術を 私は知らない 私は知りたい 原発の 日雇いで 一仕事 頑張ろうと独り言 一人 帰り支度した 気付かずに傷ついた トボトボ家路についた 青い光は 赤信号 あとには何にも 残らない 都会の夜は 煌々と灯を灯す 私は知らない その術があるのかさえも もしかしたら 知りたくないだけか 何にも知らない 福島県 新築の家を買った親子3人 娘は2歳 外の線量が高くて 家からは一歩も出れない 狭い家の中で過ごすだけ あの子は知らない お外は楽しいの? 太陽はまぶしいの? キャベツは美味しいの? 遊んであげたいよ 教えてあげたいよ でもいまは 小さなサークルの中で迎える朝 私は知らない 明日もその明日もその明日も 泥の中で 今日もまた今日もまた 今日もまた 広がる泥の上 ひたすら広がる泥の上 私は知らない 私は知りたい 広がる荒野 海岸線 閖上神社に植えられた苗は いつ 新しい花を 咲かせてくれるんだろうか? 私は知りたい 私は知ってる 私が浴びてる太陽は かつてと同じじゃないと 貼りついた笑顔も 本当は知ってただろ? みんなで見てただろ? 白い花が散ってたのを