「大仏さまがパスタを巻いた」 それしか言わない友達 虚ろな目したあいつは今日も 改札口で弟を待ってる 少林寺拳法はこのご時世じゃ 意味を成さないって常識を 受け入れられないやつらが今日も 憎しみのイーアーサンスー ショーケースに並んだチキンの噂 捕まりゃ中身にされるって話 この街は多分そろそろヤバイぜ 僕たちは駆けていった 誰もいない場所を探して 僕らは本当はわかっていた 逃げる場所なんてどこにも無いこと 鍵ならちゃんとかけてたよな? 「そんなヘマするか」って お前が言う 嫌な予感は的中していた 片っ端から空いた引き出し 「お母さんにお世話になって おります」 その時点で疑うべきだった 食肉工場の知り合いなんて 聞いたことなかったじゃんか お前の寝言 確かに聞いたんだ 「母ちゃん、母ちゃん」 って涙を流す この街はマジでそろそろヤバイぜ 食料は底を尽きた 見上げる新世界バビロン 僕らは本当は望んでいた 逃げる場所が きっとどこかにあること あの日を境に空ばっかり眺めている 看板娘が涎を垂らす あいつらの配給を 実はおれも食べてしまったんだ 涙を流してお前が話す この街はマジでそろそろやばいぜ 僕たちは気づいていた 首筋に掘られた数字に 端から決まっていたことなんだ 逃げる場所なんてどこにもないこと ぼくらは これからどこに行こうか 意識が遠のいていく 寒いから手を離さないで ぼくらは幸せになれるはずさ そう言うとお前は眠りについたね ショーケースに並んだ 新発売チキンの噂 そういえばあの兄弟近頃うちに 遊びに来ないけど