あのころの夢は何だっけ 誰もいない夜に問いかける 眩しい世界に憧れた 画面の中で映るヒーローみたいに 誰かのために生きて 誰かのために死ねる人生なんて 僕には眩しくて 眩暈 太陽が嫌いになっていた だから夜に逃げていった この静寂が好きだった 幼いころよく聞いていた 前向きな歌は最早聞けなくなった 常に噛んでたガムの 代わりに覚えた煙草だけが 大人の証明だ なんて 笑えるよな あの頃の僕 何にもなれない自分に 嫌気がさしていた 空っぽの空き缶が月明りを反射した 煙草の煙と一緒に吐いたため息が 少しだけ心を軽くしてくれたような 気がした ホントは分かってる 僕の居場所はここではないことくら い 今日もまた 眠れない夜 夢くらいは見させてよ ねえこのまま夜に溺れていられたら 少しは楽になるかな 苦しいだけだと弱い僕が囁く 心の声 聞こえないふりをしていた ホントは気づいているんだ でも壊れてしまうような そんな気がして 逃げているのが悔しかった あの頃の僕に向き合った ぐちゃぐちゃのギターに下手くそな 歌が今の僕の心を抉った 聴けたもんじゃなかったが 今の僕より百倍マシだった ああそうか そうだった 僕に 足りないものは きっとそうやって 大人になってくのだろう 人の夢は儚い 諦めをそんな 美談に置き換えてさ もう一度 あの頃の君を 誇れるように 負けないように 下手くそなギターをかき鳴らしてさ ねえこのまま 夜の暗闇をかき消して 世界中を照らすように 届け僕が放つ願いの歌よ 終わらない夢 僕が照らすから 小さい頃に憧れていた 画面の中で映るヒーローみたいに