落ちた花びら 覚めない絵空事 霞む仕草は 戻れない一片 褪せた宵には 静かに僕を誘う 素足のままでレールを引き返す ひび割れ 溺れる魚 愛した日の夢をみる 明かりを灯すほど 寄せては返す鼓動 湿る夏空 浮かぶ蛍 知らぬ間にかさを増し 熱を帯びる 心 空蝉のよう 淡い記憶の波紋 夏を過ぎた残り香 日々を別つ ひとり 想い焦がれど 還れはしない記憶 まっすぐで 頼りない 悠久の調べ 最果てのふたりは 焼きついた影法師 まっさらな 箱庭 木霊した祈り さしだした掌 空蝉と沙羅双樹 知らぬ間にかさを増し 熱を帯びる 心 空蝉のよう 淡い記憶の波紋 夏を過ぎた残り香 日々を別つ ひとり 想い焦がれど 還れはしない記憶