君は まだ覚えているんだろう 僕は さっぱりさ、君の顔 深い エンドロールの底で 今や 暑さと登る夕雲 ポケットに 死んだ猫 「何を見るの?」 光の中 ゆらぎの中 砂嵐を抜けるための 雲 みたいな はなし 涼しさに 問う どうしてさ こうも蒼暗い この巨きな部屋が 僕の 肺なんだろう? 答えて 揺る かぎろいの合間に 風が 表で僕を呼んでる だから もう行かないと、すぐに ポケットを 見逃す猫 涙する 光の中 ゆらぎの中 砂嵐を抜けたあとも 雲 みたいな はなし 隠し 殺す猫 雲の城 光の跡 ゆらぎの跡 砂嵐の先で暮らす 嘘 みたいな はなし 涼しさに 思う 彼女の 頬は つめ草の 花 あったはずさ きっと 思い出す 記憶と 揺る 妄想の狭間に