カーテンの隙間から 夜が姿を消した 真っ直ぐ差し込む 光は私だけ起こして すぐ側で聞こえる寝息 これ以上ない朝のはじまり すやすや眠る君はまだ夢の中 つまんないなぁ ぶかぶかの青いパーカーに 袖を通してちょっと遠くまで 初めてきたこの街は 二人が出会った街に少し似てる ブランコだけの小さい公園 なんとなく無愛想な古本屋 君が好きそうなコーヒーショップ 二人で過ごした思い出は この街にはまだないから カフェラテとブラック テイクアウトして ブランコ乗りに公園に行こう 早く起きてくれないかな 実家で飼ってる猫に似てるって ふざけて撫でるとちょっと怒る 柔らかな君の髪に触れられる すぐの距離が あぁ夢のようで 待ち焦がれた夜は前より ずっとずっと もうずっと甘かった 顔の火照り抑えて 歩く速度を早めた 今すごく すごく会いたくなった 君が暮らす知らない街で 君の匂いのこのパーカーに 包まれた今 胸は踊ったまま 時間だけがただ憎らしい 初めてきたこの街は 二人が愛した街に少し似てる 変な名前のイタリアンレストラン 無駄にお洒落なコインランドリー 私が好きそうなベーカリーショップ 二人で過ごした思い出は この街にはまだないけど いつか変な名前のあの店で オモチャの指輪でもいいから この街で暮らそうだなんてね