夜を泳ぐ あまりに突然の静寂(しじま)に溺 れる 余り物の私には水底がよく似合う 薄汚れた脚 貴女はFish 夜を泳いでいる 消えない遠くに灯り 花束をひとつだけ抱えてる こんな鮮やかな夜 私には過ぎたもののようで あまりにも穿つ光降りそそぐ まばらに明日を向く私の眼 気づいたら見失う 薄暗いままに 泡と消えたとしても 薄紅を引いたような それを標(しるべ)に 貴女はFish 夜を泳いでいる 消えない遠くに灯り ささやかな1ページ目を待っている これは私の物語 どこまでも泳ぐ泳ぐ いつまでも続く続くようで この先は誰もいない 嫌いな水面を目指す