生まれてくる時 子供たちは皆 父と母を選ぶのだと いつか教えられた それが本当なら わたしたちのこと 選んで生まれてきてくれた事に"あ りがとう。" 桜並木の下から あなたはわたしに手を振り 短すぎる制服の袖を笑う そんな微笑を 見失わないように生きて あなたがあなたで居るために 戦う事もあるでしょう 卒業式まであと残り5分 おじいちゃんと記念写真 どこか似てる二人 体育館への スミレの坂道 夢中でボール追いかけた その背中はもうない そんな小さな奇跡の 連続こそが幸せと 過ぎ去った今になってわかる 時に母として 時にはひとりの友として 傷つける言葉を 投げつけた事もある あなたがいつしか 父親になってゆく時に すべて愛だったと わかる日がやがて来る 卒業証書を 手にしたあなたに 桜の花びらが舞って わたしの春になった