Track by安藤裕子
汗ばむ肌に 髪貼り付けて 転がる風を追いかけた 伸ばした腕が掴もうとしていたのは 懐かしい声 優しい記憶 朧げな君が映る雲を 見上げた夏に泳がせて あの日と変わらぬ焼けた道 響く車輪とベルの音 私はただ待っている 誰かの帰りを 瞼の裏に残る掠れゆく影 手繰り寄せてもまだ掴めぬ夢 問いかけて 「幸せ?」 懐かしい声 坂道で見上げた空 戻れないけれど優しい記憶 伸ばした腕が掴もうとしていたのは 私を包む柔らかな手のひら 懐かしい声 坂道で見上げた空 あの日のままの空 優しい記憶 薄れる夢