窓をあければオホーツク ここは北国 斜里の宿 つめたい雪の つぶでさえ わたしの胸を 熱くする おもいでひとつ またひとつ ペンに浸して 書きました 届けるすべも ない手紙 愛にそむいた 女には つらいウトロの 眺めです 流れて消える 流氷は 帰らぬ恋の まぼろしか 弱虫だったわ バカでした 肩で吐き出す ため息が あかねに染まる バスの窓 いつか来た町 岩尾別 ここはふたりの 恋の宿 見果てぬ夢の ひとコマが つららのように つき刺さる 枕がぬれて ねむれない 夜毎夜毎の 面影に 更けて今夜も なみだ酒