とじゆく 糸[し]は ほつれて Tale[ている]は 続いてゆく 深い 深い この森[へや]で 終わりの先を紡ごう 積み折り 重ねられた 仔羊たちの言葉 滲み 溜まりゆく 染みは 両手の先つけた 唇に 紐解かれた 暗号[なぞかけ] 閃[きらめ]き 電子の函庭から 新たな扉を開けて 南に導かれる 船に乗り込むのは誰なの? 水の映りに輝る 赤い花びら 咲いて 地[けした]をすり抜ける くらくら 転がされた いたずら 猫のしわざ 赤と白の兵隊も 卵の中身が見えないままに ああ 裏表紙の 夢から目覚めて 電気の羊たちも 電波の柵飛び越えて 海を踏みしめてる 雄鹿が見る果てへは遠いの? 12の色づきは 未知の頁[ページ]を巡る 渡り鳥を誘う 長い昼の不可思議[まほう] 窓の外から 運ぶペン軸すべる 言の葉降り積もる 始まり紡いでく 散らばる背はとじられ ブランのしおり落ちてく