ささくれた 指先から 今にも裂けて飛び出しそう 何処にも行けない 私を見つめてる 飲み干した グラスの底 吐き出す呪文は止め処ない このまま 煙みたいに消えようか 刹那の隙間風 吹かれりゃ負けよ 寄り添う人など無いし 独り 今はただ、眠りたい サイレンの音 瞼を照らす 死神が見下ろす 白い街 あなたは来ない 分かっているの 色恋なんて 贅沢すぎる 誰か想えるうちはまだマシ 哀しみよ 未だ この目曇らせないで 浮ついた ネオンサイン 壊れたヒールを投げ捨てて 場末の女優気取って裸足で歩く 両肩を 抉るような 重たい翼を手放せば今すぐ 自由に生きられるのに 冷たい宵闇に 吸い込まれそう 紙切れよりも儚い 身体 木枯らしが抱きしめる サイレンの音 瞼を照らす 死神が見下ろす 暗い街 あなたは来ない 分かっているの 色恋なんて 贅沢すぎる 誰か想えるうちはまだマシ 哀しみが 今 衝動に火を点ける 吐息が冷気に溶けるように 微熱混じりの頬に落ちる雪 探し続けてた サイレンの音 瞼を照らす 死神が見下ろす 白い街 あなたは来ない 分かっているの 色恋なんて 贅沢すぎる 誰か想えるうちはまだマシ 哀しみよ 未だ この目曇らせないで