僅か一輪の赤い花を手に握ったその瞬間(とき) 解った棘の痛み 流れる血を眺め 少しも嘆くこともなく 咲き乱れる花は迷うより早く全てを飲み込んだ 自らの心までも 本当は分かっていた 儚き終わりの始まり “もしもいつかやり直せるなら” 強く願う 想いを遂げたいと けれどそれでも鮮やかに色づいた花は 時と共にいつの日か色褪せてしまうのだろう… 愛された日々も守りきった場所も 全ての記憶がかけがえのない輝き けれど時を超えて二度とは繰り返せはしない “もしもいつかやり直せるなら” 強く願い 今叶うはずなのに けれどそれでも理を識る花は いつもいつまでもその掌の上で嗤うよ “もしもいつかやり直せるなら” 淡い想い 散ってしまったけど けれどそれでも強く強く願うから あの丘に咲いていた鮮やかな花だけは枯れないで…