四月終わりの雨はこの身を散らし吹 き荒ぶるよ 街を見下ろすこの丘でもう幾つの春 を見て 幾つ笑顔を幾つ涙を刻み込めたでし ょうか 変わりゆくことは必然と残酷を伴い ながら 命燃やし明日の空を睨む 揺らいで揺らいで最後の風の中で 確かに芽生えた 記憶を静かに静かに空へと流してい く 未だ見ぬ君の為に 四月終わりの雨は冷たく心抉り出す 二度と同じ「今」を生きられないよ うに 後悔という痛む思いを与えられたの だろう 揺らいで揺らいで最後の風の中で 確かに芽生えた 記憶を静かに静かに空へと流してい く 未だ見ぬ君の為に 桜舞い散る 思い出の場面に 立ち止まったまま それでも季節は流れていく 会いたくて会いたくて桜の丘で今も 持ち続けている あなたの迷いが痛みがいつか身を結 ぶように 花弁散らす涙 揺らいで揺らいで最後の風の中で 記憶よ永遠に 桜舞い散る 思い出の場面に 立ち止まったまま それでも季節は流れていく 四月終わりの雨は優しく心包み込む