アパレル・ラプソディー

歌詞

試着室の中で衣が擦れる音を 聞きながら 君が着替え終わるのをずっと 待っている 休日のデパートにただよう空気は 生ぬるくもたついていて 襟元からぶら下がるタグを ゆらゆらと眺めている 君は薄手のトップスを二つ 持ってくる 「どっちがいいかな」 と聞かれてつい 「どっちもいいね」 と答えてしまうと ちょっとしかめ面をする それに少し見惚れる その退屈こそが愛 君のリップの赤みが愛 「どっちの服も違うわ」 と呟く君を見ながら 僕はどんな顔をしていたんだろう 着る脱ぐ... その退屈こそが愛 君のリップに影が落ちる 「日が長くなってきたね」 と呟く僕に気付かない 君はどんな顔をしていたんだろう 試着室の中で衣が擦れる音を 聞きながら 何するわけでもなくぼーっと 待っている 白いスカートの裾が揺れるたび 春の匂いがする 今日はまだ肌寒そうな 薄手の生地だ