風邪をひくたびに 会いたくなるのは決まって 同じ笑顔 見慣れたはず なのにどうして 少しだけ寒い 毛布に隠れて咳込む いつの間にかまた季節は 街を追い越した 何もないこの部屋には 思い出ばかりが そこら中に転がって 踏み場も無い 残さず覚えていたいけど どんな言葉をくれただろうか 泣き出しそうな手を握りながら 今も聞こえるのはあなたの声 ずっとあの日のままで いつか僕にも言えるだろうか 貰ったものを返せるだろうか きっといらないよと笑うだけだろう いつもみたいに 降り出した雨にそっと 優しい傘をくれたこと 今も覚えているよ 濡れたあなたの肩も どんな言葉をくれただろうか 泣き出しそうな手を握りながら 今も聞こえるのはあなたの声 ずっとあの日のままで いつか僕にも言えるだろうか 貰ったものを返せるだろうか きっといらないよと笑うだけだろう いつもみたいに 受け取ってよ 風邪をひくたびに 会いたくなるのは決まって 同じ笑顔 見慣れた街 もうすぐ帰るから