長い長い渋滞の静けさに雨 見つけてほしいから探すように 光ってる高速の出口 泣くのこらえながら 思ったよりもはやく大人になる とっさのひらめき握りしめた 手のひら たまにひらいてみる 「ここ2ヶ月いそがしいの? 指が痩せるほど」 見抜いていたきみの 前ではとくにしぶとくいたくて とりどりの花が一気に開く蒸し 暑い朝まで 眠れないとしても夜毎窓に耳をあて 聴こえるままさえずる たのしそうに溢れる 人混みに押されて 彩られていく目が 見慣れないほうばかり向く つんのめったところに石ではなく 手が待つ 運命かどうか 地面を這ってつかむ ビルにのぼれば 野原のように平らな丘 ぜいたくした 自分をなぐさめるために買った果物 青空の下であたらしいシャツの封を 切るときめき 目を閉じ吸い込む布のにおい 恋がしたい