薄氷 feat. Francis Moore

歌詞

黒く輝く闇の中 それは聳え立つ 氷柱の先端の上に立つ 翼は鍵盤 艶やか且つ絢爛 凍りついた過去の涙 逆さから見りゃ 美しい牙 オレを支える永久凍土の中に父と 母の影 冥府の闘争 砕けた道祖から授かった知恵 焦土なれど浄土と成す 寒さ知ることは温もりを知ること こころは明星 暖炉に焚べよう 我が血で書きし叙情詩と遺言 檻に籠りし病者に暖をとらせよう 冷たくなった掌に熱が戻るなら 捨てかけた我が命でさえ 意味はあるだろう その手首の上のカミソリはいずれ 武器になる 秒針という名のカミソリもいつか 味方になる 懐かしい死神の吐息 翻って神の息吹 死に向かうほど生は芽吹き猛りし 華吹雪 蛇が眠る頃 龍が目覚める 龍が眠る頃 蛇が目覚める 薄氷解ける頃 蛇は潜り海の底泳ぎ 龍はもがき翼なしで寒空を飛ぶ ならば 歓迎しよう 邪鬼も呪いも振る舞う豊穣 誰れも彼れも我も時の前に無に帰す 同胞 積もる過去が雪のように解けて この地に染み渡る頃 この二本足は海の上を渡るだろう 海を割るだろう その手は 蛇にも龍にもできない芸当 己を信ずる者に宿る妖刀の如き力は 孤高 それは人を裁くためじゃなく その思想貫くためにある 必要なものは必要な時に集まる 災厄も僥倖 時にそれらは同等 眺める場所・時間によって変わる 表情 打たれる氷晶雨 笑みを浮かべ踏み出す 薄氷