裸足で走った 朝が怖くて 逃げるように 「大丈夫」ってつぶやいた 誰のことも思い出せなかった 落ちた花は拾わない 綺麗なものは 壊してた なくした声も 乾いた夢も 誰にも渡したくなかった 傘を忘れて 雨に打たれるのが好きだった 「平気だよ」って笑ったけど ちょっとだけ 寒かった 落とした涙も拾わない 流れるまま 流してた 隠した傷も にじんだ朝も 何ひとつ 嘘じゃなかった さみしいって言えたら 違ってたかもしれないけど 黙ったまま 夜が明けた それだけだった 落ちた花は拾わない 綺麗なものは 壊してた 置き去りの声も 擦れた夢も 確かに ここにいた
