本当でも嘘でも別によかった あなたが僕を見ていてくれるなら 名前のない時間の中で恋におちて それから僕は何をしていたのだろう 開きかけた扉をゆっくり閉め直して 辻褄合わせの日々は過ぎる めちゃくちゃになってしまえと いつも思っていた あの時あの言葉を投げてくれたこと 軽薄な心の少しひび割れた部分を 優しく絆してくれた甘い仕草 冬になる少し手前の無色透明な風が あの人のすべてをさらってしまった 好きだった映画や 返しそびれた本 ふたり汚し合ったスニーカー どれも残ってるのに なにひとつ思い出せないや 思い出は小さな窓の外の景色さ 近付くことも遠ざかることもない 世界は拡がり続け 戸惑いながら 折れながら 時に大胆な夢を見る 僕に残ったあなたも あなたに残った僕も 笑顔をなくすには若すぎる 本当でも嘘でも別によかった あなたが僕を見ていてくれるなら 名前のない時間の中で恋におちて それから僕は何をしていたのだろう 恋におちて