下町の跡地裏に 高層ビルの影 昼下がりの束の間に あぁ木漏れ日 東京 スクランブル 人いきれ 点滅信号を急ぐ 大切なものを落とせば 刹那に踏んづけられる 雨が降れば傘を差し 雨風を凌ぐのに 止んだなら用はナシ どこかに忘れていく 情報の荒波が 押し寄せてくるけど 本当の真実は 一つかも分からない 必死になって値切りながら 安い未来を買い 存在価値を探しては 今日も渋滞の中 戦っても戦っても 勝利は見えなくて 勝利とすり替えにニセモノが ジャラジャラ溢れていく 愛だとか 恋だとか 歌えば歌うほど 言の葉は宙を舞い 儚く消えてしまう かく言うこの俺も この場所で二十数年 それでもまだこの場所に 溶け込んではいないのだろう この街の空の下 夢と現実が渦巻いている 咲き誇り あえなく散り また憧れて あぁ、ここで生きている 泣いても笑っても 今日は過ぎていく 最後の最後には 笑える今日でありたい 下町の路地裏に 高層ビルの影 昼下がりの束の間に あぁ木漏れ日 東京 猫がアクビをしている そうここが 東京