燃える夏の太陽が眩し過ぎたせいかしら 胸を焦がす恋なんて今じゃお伽噺か冗談ね 惚れた腫れたの仲よりもずっと孤独なほうが好き もう惨めな恋なんてドラマだけの "お涙頂戴" ね 夏昼下がりのモーテルで陽に灼けた身体を愛し合い 茅ヶ崎あたりのローカルは今も 口説き文句はこう言うの 「雨上がりにもう一度キスをして」 寄り添うような二人のシルエット 悲しい事も今じゃ素敵な想い出になったけど 「あの虹の彼方へと連れてって」 永遠(とわ)に見果てぬ青い空へ 本当に何も怖くなかった あの頃は風まかせ 青い鳥が逃げたのも 運命(さだめ)と他人(ひと)は言うけれど いつの世にも神様が決めた粋な未来が待っている 出逢ったばかりのアイドルは 忘られぬあの日も海にいた ため息まじりにライバルも熱い砂を枕にこう言うの 「夢の中へもう一度逢いにきて」 そして感じて風は Velvet サヨナラしてもあなた一人の幸せ祈っていた 「仲直りに笑顔で抱き寄せて」 でも二度と逢えるはずもない 過去へと続く扉を叩き降りしきる涙雨 「雨上がりにもう一度キスをして」 寄り添うような二人のシルエット 行き交う他人のよく似た仕草 面影に苛(さいな)まれ 「時間(とき)よ情熱の灯は消さないで」 青春は二度と帰らない 振り向かないで涙をふいて 明日(あした)へと翔び立とう あの頃は風まかせ 明日へと翔び立とう