曖昧 疚(やま)しい茫洋 我が身の不透明 嗚呼 素顔を隠すように 情熱?それとも幻滅? 悲しい現実 嗚呼 追い立てられるように カレー焦がす匂いの路地裏 見慣れた街のキューポラ 壊れて消えた夢 儚く消えた人の魂が 水面(みなも)に漂う暑い午後でした そして僕は孤独を悟り 優しい母の名を呼んでいた 憎悪 身勝手な制裁 果てなき闘争 嗚呼 死ぬのが誰だろうと 母さんのお洒落な化粧台 君ゆかし恋の思い出 帰らぬ我が精神(こころ) 砂にこぼれた雨の滴が 川と流れて海へ向くように 人は生きて何を残そうか? こんな小さな命だけど 果てなく続く長い旅路も やがては終わる時が来るだろう 愛しい人の手を握りしめ 笑いながら瞳(め)を閉じたい