<♪> 青い月の下 甘い舌を搦ませながら 闇夜のヴェールを ひるがえして虚空(こくう)を舞う 淫蕩(いんとう)な白い指 爪の先に願いをかけて 銀色の夜を目隠しで踊る歌姫 腐り爛(ただ)れ ちぎれかけた足で ずっとお前を探し続けてきた <♪> 薔薇の花びらは 夢のように月に憑(つ)かれて もう何も要らない 求めるものは ひとつだけ 嬉しい 嬉しい この世の何よりも 愛しい 愛しい お前を攫まえた 赤く熟れた お前の口に接吻(くちづけ)するよ 罪と冒涜にまみれ 熱く引き裂くように私を強く抱いて どこか遠く奪い去って <♪> 不安で肺が潰れてしまいそう 愛しい声で私の名を呼んで 夜に濡れた お前の口に接吻(くちづけ)するよ そっと唇を噛んで 熱く引き裂くように私だけを求めて 熟れた肢体(からだ)が あふれそう 愛を込めてお前の口に接吻(くちづ け)したよ どうか微笑んでおくれ すべて切り裂いてお前だけに捧げる から どうか二度と離れないで 舞い踊るソドムの歌姫 今もまだ無様な夢に溺れて