捨て切れなかった自尊心で息が 出来なくて 人知れず枯らしたヴェロニカ 夜が更けてゆく 満たされなかった人生で足を 滑らせて 廃ビルから地上に落っこちた 其様夢を視る あゝ僕が屍体に為ったら君等、 共犯者 なんて空想に今日も耽っている 歪んだ御化粧を着飾って 今、劣等感と舞ってやるわ ねえ散々偽物と揶揄って なら君の言葉は何だろうね マドンナ、木乃伊も知らないで ブラウン管越しに泣いているわ 繋いだ両手は放置いて 其処に愛なんて無いんだろうね 曖昧な推敲で言葉を放っちゃって 俎上に布団を敷いた鯉の様に丸腰な 少年少女 「あ、 今の言動ってなんか 莫迦にしてんじゃない?」 「可哀想じゃん」 「可哀想じゃんね」 私ニハ関係無イケド 白い手をナイフで掻いた血を呑んで 痛い痛い思いで手に入れた 此のほんの少しの幸福じゃどうも 暮らせやしない様で 僕等、ワンダーランドを彷徨って 錆び付いた日々に縋っているわ 才能が無いとは云わないで 僕にはもう是しか 残されていないのだ あゝ息がしたいんだったら何が 正解かは 僕の心臓が疾うに判っている 最終列車に飛び込んで 汽笛の音が鳴り響くわ ねえ東京、僕にも然うやって 哀しいくらい嗤ってみせて 歪んだ御化粧を脱ぎ去って 今、カーテンコールが待っているわ あゝ最終回で遂に僕は エンターテイナーに為れたのさ See ya!