この街じゃ 誰もかれもが なにか企んでるように見える 下りたばかりの駅の構内で 有り金全部ブーツにつっこんだ まるで蜘蛛の巣のような 電車の地図に あっけにとられ 立ちすくんでいる俺は 奴らには見えないらしく 人の波にこずきまわされて 風向きがかわっちまいそうだ つかまるもののない俺は とばされていくしかないのかい 右も左もわかんねぇ この街へ さんざん不動産屋のおやじに いやみを言われて やっと借りれた部屋は 6日目の朝たたき出されて まるっきし話がちがうぜ 仕事を捜し歩く 家賃と飯代を稼ぎ出さなきゃ なにしろ歌どころじゃない 生きることからやりなおしさ 風向きがかわっちまいそうだ つかまるもののない俺は とばされていくしかないのかい 右も左もわかんねぇ この街へ 「俺 働きたいんすけど」 頭をさげてまわる だけどどこのマスターも同じ 「その赤い髪をなんとかしてこい そうすりゃ考えてやるさ」 いったい いったいどうなっちまってるんだい なにからなにまで 俺にはそっぽを向きやがる これまでの俺のやり方は ここじゃ松葉杖にもならねぇ 風向きが変わっちまいそうだ つかまるもののない俺は とばされていくしかないのかい 少なくとももうしばらくは 風向きが変わっちまいそうだ つかまるもののない俺は とばされていくしかないのかい 少なくとももうしばらくは