悟られぬように呼吸をして 当て所もなく微笑み返す 過ごした日々は単調で 悲しくなるようなこともない 「ねえ、途方に暮れただけ?」 翻す羽根も持てずに 瞼の裏で輝いている 溢れ出した血液は 僕を僕たらしめる証明 いつまでだって抱いていた もう二度と埋まらない空白を ふとした事で躓いて 忘れてしまいそうになる 『あの日君が消えた場所で 待っているね。』 止めどもなく 零れる言葉を そっと 指で弾いた 光も消えた 暗闇の中 僕は一体どこへ 進んでいけばいいのだろう いつか季節が巡った後で 眠りについてしまっても 離れないように繋いで 無くさないでと誓って いつまでも覚えていよう 溢れ出した血液が 僕を殺してしまう前に 鮮やかな赤描きたかった もう二度と埋まらない空白を 忘れないように 失くさないようにいよう 瞬くように呼吸をして 当て所もなく微笑み返す 忘れぬように蓋をして 繋いだ手はもう二度と