今宵、月はどこを照らすの? 厚い雲に覆われた空 今宵、君は誰に抱かれているのか 雨に一人 泣こうか 全てを分かりあえると思い 期待などした自分を恥じれば 太宰を手に屋上に上がり この世などはと憂いてみせる 空に唾を吐いたら自分にかかった 旅人気取りでいたいくせに 迷い道回り道が嫌いで 雨風凌げる屋根の下で グーグル検索で世界を見る 君に届かず 愛の言葉 今宵、月はどこを照らすの? 厚い雲に覆われた空 今宵、君は誰に抱かれているのか 雨に一人 泣こうか こびりついた虚勢と見栄とが 恋愛ごとにまで顔覗かせ 離れゆく手をつかむことさえ ひどく難しいことにさせた 会えなくなるとは知ってたのに 今宵、月がみえないのならば 雲の切れ間ひたすら待とう 今宵、君が見上げた空には 月が見えているのだろうか 目指すなら荒野がいい 無垢な光が見たい いやにもなるさ 自分自身 その正体 くだらないと嘯いてきて 何もかもを知った顔して 何もできない自分かくして 本当を失した 見えないものを見ようとすれば 瞼閉じるそれだけでいい 君がここにいないとして 今宵、月が見えずとも