名前も何も知らぬ町に僕はひとり 誰かの声 見知らぬ人 見知らぬ丘の上にひとり 年老いた手を合わせ 誰のために祈る 何百の階段を登り鳥居をくぐる人 人は生まれて年老いてく 孤独を恐れて 僕はひとり 君もひとり 風もひとり 犬もひとり 誰も皆 日々追うのは まぎれもなく誰かの心だ 物語が始まる町に心ひとり ゆるやかにそよぐ風に 少しばかり心許す 君が僕ならどうするかな 胸の深くに 見つかるもの 無くしたもの 忘れたこと 会えない人 僕たちが失うのは まぎれもないあの日の自分だ 僕が君ならどうするかな 答え探して 見上げた空 羽ばたく鳥 流れる時 そしてひとり 僕が今見つめるのは かけがえないひとつの命だ 僕が今見つめるのは まぎれもなく誰かの命だ