これっぽっちの天体に 7.00*10^9分くらいの命を捨てて 逃げる 一つ分の明かりで暮らせだなんて 都合良い利己主義的な話だ 青を黒で塗りたくった 画家の絵皿みたいだ 恒星 天文 創造 天動説 相対論 結局僕等は何なんだ ガラクタの望遠鏡で僕を映して 遠い星を覗いている 暗くて 不細工で 相俟って他愛なくて 頬を伝う流星群をそっと落として 理神論を恨んでいる 手合わせて 願って 三回光る前に 僕を見付け出して それは それは とある星の 昔話 あの澄んだ青色は何処かの 誰かが泣いた残滓らしい ガラクタの望遠鏡を持って走って 遠い星を目指している 稚拙で 小さいが 諦められなくて 天の川なんてワンツーステップで 超えて アルタイルの先へ飛んで行く 転んで もがいて ようやく届きそうだ この宇宙は広い そして深い けれどまだ 謎ばかり ただ一つ わかったよ ひとりは さみしいよ