「行いが悪かったかな」 ごめん冗談で言ったつもり 「気にしないよ」そういうと君は わざと明るく笑って見せた 雨の中ずっと待たせたのを 謝った僕をかばうように 「独りぼっちより誰かを待つほうが よっぽどいいよ」って言った 足りない物持ち寄っただけの できそこないの恋は あまりにも見栄えが悪くて きっと誰にも見守られない いつも雨だね 僕らが会う日は 待ち合わせの場所まで 傘で隠すように そのあと一本は畳んで 僕のをさして ちょっと見たら 普通の恋人同士 高いホテルの窓から見える どこかの部屋の窓明かりが 一つ一つ消えてく度に 逃げ切れたような気分になる これ以上暗くならないね 後一回引けば消えるスタンド お互いをもっと 見つめるのに丁度良い 明るさも手に入れられない 世界の終わりみたいな顔をして キスをする僕ら 間に合わせの温もりじゃもう ダメになるのは分かっている 絶対誰にも 聞こえないように 息をひそめて君が 「好きだよ」って言った 一体どんな言葉を返せば いいか解らないまま抱きしめた 僕と彼女の幸せを 君に分けたとしても やっぱり幸せのかけらは ただの幸せのようなもの いつも雨だね 僕らが会う日は 待ち合わせの場所まで 傘で隠すように そのあと一本は畳んで 僕のをさして ちょっと見たら 普通の恋人同士