今年も夏の終わりみていた 退屈を憂うのを悦んでいただけさ それでも何か 思い出して 憂愁をほおばっている あの日の夏祭りみたいだ 灯りの中 一人彷徨ってしまった夜 見上げた行き場のない空 追い越されていたんだ どこにでも行けやしないなんて 暗闇に足を取られちゃって 浴衣の裾の青が魚のように躍って 光る 今年も夏が終わるみたいだ 知らない間にひぐらしの音が鳴き 止んでいた 微かに寂しさを覚えて その風を追いかけて ああ夏が来ればほら 大人になるのをちゃんとわかってた はずなんだ もう戻れない ああその胸の夜も泣きたかった朝も ずっと忘れてた アサガオがまだそこに咲いてるよ