この物語はフィクションです。 もしもとまさかの集合体です。 因ってあなたとひとつに なれない。 実在するのかしないのか 誰かの記憶に残るのか 作られたものに悩むのは やめた。 そうだ、 世界が100人の村なら ぼくはぼくでいられそうだし あなたもこっち見てくれそうだし …って、結局また振り出し。 ネオンライトの中 嘘みたいな奇跡だった 次がバレないうちに 「この物語はフィクションです。」 実際、あの人もあいつらも どっかで起きちゃった事件も 自分の感情すらも無味無臭な 顔で。 そうか、 世界が100人の村でも この恋は恋と呼ばれずに 誰の記憶にも残らずに… 「ま、作り物だしいっか、全部。」 ダイヤモンドのまま あなたのための嘘だった 上手なサプライズで 「この物語はフィクションです。」 この物語はフィクションです。 前代未聞のクエスチョンです。 解いても解けないラストシーンも 特別な言葉じゃなくたって きっと美しい言葉じゃなくたって ぼくたちは初めて奇跡になる どこまで行けば 生きれば この世界のぼくは シナリオ通りの幸せを願える? あなたに宛てた 最後のセリフの後 描かれるはずのない 結末を 「この物語はフィクションです。」 「この物語はフィクションです。」 「この物語はフィクションです。」 この物語はフィクションです。 もしもとまさかの フィクションです。 書きかえられないラストシーンも この上ないほど愛しくて こんな世界が酷く愛しくて ぼくたちは初めて目が合った 「好きだよ。」 この物語はフィクションです。 もしもとまさかの集合体です。 因ってあなたとひとつに なれない。