春に溶け損なった雪 気の毒な貴方を見ているみたいで 観戦する独り相撲 無理に猫は膝の上 抜け落ちてゆくとかいう記憶 空振った笑いはむすっと己を殴った 親切で余計な御世話が余計な 御世話だとか 養殖された愛着 魚みたく溝臭くなってゆくのか 粗方 闇雲に口を挟む無責任は熱を 咥え布団へ潜ってゆく 勘弁してくれふざけた顔 観念して腑抜けた顔 口が滑って 悪気無く笑わせてあげるよ 汚れた服で拭いた眼鏡 意外に綺麗 触らないと 歌い上げた台詞 でっち上げては 首根っこ掴まれて言わずもがな安堵 寒いのなんのって 売れない花を咲かすだけ 枯らしているのだ 養殖された愛着 見ず知らずの生活を邪魔するのか 何様か知らないが手当たり 次第食い放題 肥えた舌を垂らしている まだ可愛気のあるなまじ箸 思い通りの見えない怪し気な顔が また勝手口で手袋をしながら 踊っている 養殖された愛着 魚みたく溝臭くなってゆくのか 粗方 闇雲に口を挟む無責任は熱を 咥え布団へ潜ってゆく 勘弁してくれふざけた顔 観念して腑抜けた顔 口が滑って 悪気無く笑わせてあげるよ